眠らない島

短歌とあそぶ

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

批評会報告  会場発言6

○江畑實 「眠らない島」というタイトルの意味がわからない。 自己像を捨象している。 魂のリアリズムがない。 ○吉岡生夫 魅力的だが物足りない。 ドラマを構成しないことをコンセプトとしている。 ○みずのまさこ 神戸、阪神の風土をよく描いている。 一旦壊…

批評会報告  会場発言5

○ 岸原さや 歌集をとおして「わたし」という表現がすくない。 「わたし」が出てくる歌集を読むのはしんどい。 「わたし」は本人が思っているほど特殊でもない。 この作者は覚めていて、世界が分かっていて 私などなにほどのものでもないというところから世界…

批評会報告  会場発言4

○ 河野美砂子 全ての歌がうまい。歌会であれば全部○がつく。 全体に明るい諦観を詠み込んでいる。 「~してしまう」「受け身形」が多いのがそういうことであろう。 読みにくいといわれるのは私性がないからばかりではなく、文体の問題である。 句切れがなく…

批評会報告  会場発言3

○ 小谷博泰 全体の印象は、ネガフイルムの中の遠い風景を見ている感じがした 不思議な心地よさがある。 抽象的なイメージでそのまま読み取ったほうがよい。 単純でなつかしい光景がみえてくる。 後半にわかりにくい文体が多くなる。 主語がないので、わかり…

批評会報告 会場発言2

○ 水沢瑶子 自分は文語定型派であるが大変刺激を受けた。 口語ゆえか、1首1首が完結している。 魅力的でもあるが疑問も感じる。 読む流れを拒否してしまう。 読者が時間がかかることになる。 ○尾崎まゆみ 阪神大震災の記憶がうしろにある。 一旦、終わって…

批評会報告  会場発言1

○林和清 短歌に果たして「私性」がいるのか? 「主語」がそれほど重要か? 現実を再現してそれでよいのか? 写実とは自分とのかかわりを詠むことではない。 文語にはできない世界を口語で表現している。 おそらくは現代詩からの影響ではないのか。 定型感が…

批評会報告3

○ パネリストからのレポート 三井修 1 最初の印象 心地よい困惑を感じた。 主語・述語の関係がずれている。 不全観から立ち上がる感応性がある 2 「鳥」として、具体的な名前をだしていない。 写実の原則から外れるが、象徴性をもたせている。 3 全体に意…

批評会 報告3

○ パネリストからのレポート 江戸雪 1 全体の印象 「私」がでてこない。「私」がないと語りにくい。わからないままである。 2 具体的なものを言わないで言い換えをつかう、捩れた表現が目立つ。 歌としてはゴツゴツしたものがない。 ゴツゴツしたものが排…

批評会報告2

○ パネリストからのレポート 大辻隆弘 1 モノと私との関係ではなく二つのモノ(AとB)の関係性を表現している。 島と島、自転車と自転車を照応・呼応させる 二つのモノの境界線がゆらぐ感じ、微妙な感じを表現 AとBが触れるときの外界の姿 AとBが分断…

批評会報告2

「眠らない島」批評会 ○パネリストからのレポート 中津昌子 「外界との不思議なかかわり」を感じる歌集 1 「私とは何か」を「私を包んでいる外界ってなに?」という懐疑のしかたをしている。 外界と体感を感じさせるような有機的なかかわりをしている。ある…

批評会報告 1

昨日、批評会盛況のうちに終わりました。 ありがとうございました。 司会 吉野亜矢 パネリスト 三井修 中津昌子 江戸雪 大辻隆弘 ○出席者、76名 主な出席者 江畑實(玲瓏) 大森静佳(塔・京大短歌) 尾崎まゆみ(玲瓏) 岸原さや(未来) 小谷博泰(白珠…