眠らない島

短歌とあそぶ

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

服部真里子 第一歌集 『行け広野へと』

服部真里子さんから待望の第一歌集が届いた。掌に載るほどのかわいらしいサイズ。装丁にも目を奪われた。緑と赤に縁取られた額縁のなかに金色の挿絵が美しい。まるでクリスマスカードのようだなと思ったものだった。そして作品は装丁をしのぐ美しさである。…

嵯峨直樹 第二歌集『半地下』

花まつり人から人へ渡されるアルミニウムの硬貨のひかり 現代社会において何を抒情するのかとはなかなか困難な課題である。嵯峨直樹の第二歌集『半地下』は、短歌表現で現代社会の様相にどれだけ迫真できるかという試練を自ら突きつけている。それは単に題…

『神大短歌』 vol.1

わたしの出身校である神戸大学に短歌会が発足した。そしてこのたび、機関誌第一号が発刊されたことをこころから喜びたい。後輩たちの活動を活字媒体で読むことは感無量である。 冊子には、短歌定型に出会ったときの躍動感がいきいきと流露していてスピード…