2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧
『日のかなた』は渡辺良の四番目の歌集である。後書をみると「未来」入会が昭和五二年とあるから、歌歴は既に三十年以上になる。 おおいなる欅のもとに佇ちおれば思惟の青葉が戦ぎはじめる 二〇〇六年に『未来』に入会し、未来誌を購読するようになった頃か…
武富純一第一歌集『鯨の祖先』を読んでいて、懐かしい気持ちに誘われた。それは若い頃から軽く反発しながらも、どうしてか惹かれて何度も読み返してしまう石川啄木の歌と通じるものがあったからである。後書きをみると果たして、大学時代に石川啄木の歌に親…