眠らない島

短歌とあそぶ

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

小谷博泰 第八歌集『昼のコノハズク』

わが心の内にある村わが心の内にある町ありてさびしき 小谷博泰の第八歌集を読んだ。この歌集には旅の歌が多く収録されている。 いうまでもなく旅先の町は異郷である。異郷を訪ねることは日常の空間から離れることになるが、その異郷にもまた、つつましく生…

『京大短歌21号』 時間の様相

京大短歌21号は充実した内容だった。企画の吉川宏志特集は六冊の歌集を考察し、その軌跡を丁寧にたどっている。また、歌集にはない初期歌篇を収録しており、貴重な資料となっている。 さらに、吉岡太朗の批評会記録が掲載されていた。所用があり、参加でき…