2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
第二回 石川啄木 『一握の砂』 抄出された歌から 誰が見ても われをなつかしくなるごとき 長き手紙を書きたき夕 いと暗き 穴に心を吸はれゆくごとく思ひて つかれて眠る まれにある この平なる心には 時計の鳴るもおもしろく聴く するどくも 夏の来るを感じ…
〇 はじめに会について 2010年代にはり、歌が近代短歌がえりしているということが指摘されるようになった。 そういう論調には「近代短歌」を乗り越えてきた現代短歌の地平からみたとき、それでいいのかという懐疑にたっているように思える。また、今の混…
通過する駅の名前をどうしても読み取れないまま雨になります 蒼井杏の歌はいろいろ楽しみ方があると思う。飛躍してゆくスピード感や、イメージの鮮やかさ。また、過剰なほど繰り出されてくる言葉が生み出す弾むリズム。あるいは意味から自由になった音韻の楽…