眠らない島

短歌とあそぶ

2017-11-22から1日間の記事一覧

近代短歌を読む会 第12回 斎藤茂吉 『あらたま』

ものの行きとどまらめやも山峡の杉のたいぼく寒さのひびき 今回は第二歌集『あらたま』を読んだ。大正2年『赤光』を出して歌壇を越えた圧倒的な評価を得た茂吉はその後、力強く自分の歌風を確立する。 斎藤茂吉といえば、山形の風土、自然と密接なつながり…

近代短歌を読む会 第11回 斎藤茂吉『赤光』

にんげんの赤子 ( あかご )を負 ( お )へる子守居りこの子守はも笑はざりけり 「赤光」が発行されたのは大正二年。このころ歌壇のなかで斎藤茂吉の名前はすでにかなり知名度があったようだ。第一歌集を出すにあたって、茂吉は焦らず、環境が十分に熟するのを…