眠らない島

短歌とあそぶ

2018-10-19から1日間の記事一覧

嵯峨直樹 第三歌集 『みずからの火』

くらぐらと水落ちてゆく 側溝に赦されてあるような黒い水 この歌に出会ったとき、都会という空間がなまなましく立ち現れ、そこでうごめいているわれわれは「赦されてある黒い水」なんだという妙によろこばしいような実感をもったことを記憶している。この歌…