眠らない島

短歌とあそぶ

2017-04-21から1日間の記事一覧

大辻隆弘 第八歌集 『景徳鎮』

かぎりなき遠さを保ちゐるごとく水辺にひらく夕べの合歓は 歌集をとおして圧倒的な重量感のある歌の嵩に押されそうになる。ときおり、ひかりが差しこむように美しい叙景歌が立ち上がっているのだが、それだけに影の部分の濃さが際立つことになる。この歌集…