眠らない島

短歌とあそぶ

2016-08-10から1日間の記事一覧

櫟原聡 第七歌集 『華厳集』

店先に盛られし蜜柑の一山にあつまりてゐる日暮れのひかり 端正な文体のなかに透きとおるような清冽な詩情が流れる。歩きながらふと目にした一山の蜜柑にもひかりは当たり、そこに時間が生まれることで蜜柑は存在感をもって読者のまえに美しく差し出される。…