眠らない島

短歌とあそぶ

2014-08-13から1日間の記事一覧

野村詩賀子 第三歌集 『地蔵堂まで』

わたくしは水 きょうの水 近づけば近づくほどに夏の逃げ水 野村詩賀子第三歌集「地蔵堂まで」を読んだ。歌集のなかには母を看取り、さらに愛娘を失うという過酷な体験をする一〇年あまりの時間が流れている。家族の死はきわめて個別的な体験でありながら、…