眠らない島

短歌とあそぶ

2014-05-16から1日間の記事一覧

尾崎まゆみ  第六歌集 『奇麗な指』

わたくしはやさしさに包まれてゐる細胞のひとつひとつの声に この作者が「わたくし」と歌い出すとき、その一人称は強靱な強さと、広がりを持って立ち現れる。この「わたし」は現実性を捨象し、抽象化された精神性そのものであるように聞こえる。シンプルな…