眠らない島

短歌とあそぶ

2014-05-11から1日間の記事一覧

松村正直 第三歌集 「午前三時を過ぎて」

浴室に妻の使いし石鹸の香りは満ちて湯舟につかる 松村の文体は明晰で、言葉に過剰な意味を負わせない。そのシンプルな文体によってすくいとられる具体物が光沢を放っている。この歌では「石鹸」が一首の中にゆたかな情感を立ち上げている。この歌集を読ん…